飯島研究室iijima Lab.

専任講師飯島 正 / Tadashi Iijima

研究の概要

「空間の中にいる人をサポートする情報技術」を目指し、以下の研究テーマを実施しています: (1) センサーとAIに基づく空間情報マネジメント・アーキテクチャ としてのiCPSS ( Intelligent Cuber-Physical Social System)、(2) オブジェクト指向ペトリネットによる組織にまたがるビジネスプロセスのモデル化/性質検証/マイニング、(3) 個人ならびに集団の行動と災害の挙動に基づく避難シミュレーション、(4) 文脈を意識したセキュリティモデルCxAC(Context-Aware Access Control Model)

担当講義科目

管理工学輪講、卒業研究、管理工学実験・演習3、ソフトウェア工学、分散AIプログラミング実習、理工学基礎実験、理工学概論

研究の特徴

ビッグ・ビジョンとして空間情報マネジメント・アーキテクチャ(iCPSS: Intelligent Cuber-Physical Social System)を据える一方で、必要な技術を細かく分解し、それらを個々に洗練化していった上で、ビジョンの実現を図っています。iCPSSは、サイバー空間/物理空間/社会組織の間のセンサーやアクチュエータを介した情報流通を基盤として、そこにエージェント(意思決定主体のソフトウェアモデル)を複数配置し、各種問題解決を図るものです。

iCPSSの実現にあたり要素技術としては、センサー技術、AI技術、構造化された空間モデリング技術(地理情報や建築物情報)、ビジネスプロセス技術(モデリング、マイニング、性質検証)、文脈に基づくセキュリティ技術、人や群衆を対象とするエージェント・ベースド・シミュレーション技術、データ駆動シミュレーション技術など、戦略的に選択し、それぞれを取り上げています。

  • 図1-1: iCPSSの概要

  • 図1-2: iCPSSの要素技術

  • 図1-3: iCPSSの応用事例

教育目標・方針

「空間の中の人」を情報技術でサポートするために、性質が比較的明らかな対象ばかりではなく、人/集団/組織といった観測・モデル化が難しい対象をも扱います。そのため、心理学や自然科学等のいろいろな方面の基礎技術を背景に持つモデルや改善作業に加えて、センサー等で取得した低レベルのデータに基づいて、モデルを積極的に調整し、精度を高めることは不可欠です。さらに必要に応じて、モデリングのための対象領域専用言語(DSL: Domain Specific Language)や最適解を得るための問題解決ツール(Solver)まで構築する必要があります。現実世界を相手としてデータを収集するところから始まり、仮説検証型のモデル構築とシミュレーションによる分析だけではなく、その結果を現実世界へフィードバックするところまでを取り扱います。ある意味、比較的泥臭いといえるような実装レベルから総合化するまでの幅広い問題解決技術を身に着けていただきたいと考えています。

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